私は保育士として、区立・私立の認可保育園での勤務経験を持ち、認可外保育園を7年間運営者しておりました。
現在は子育てをしながら保育士の相談を受けたり、サイトの運営をしています。
毎月、勤務時間内に月案・週案の作業が終わらず持ち帰って夜中に作業するという繰り返し。
「いったい、他の園ではどのようにしているの?」
と感じる方も多いはず。
仕事の効率、人間関係、保育への向き合い方など
今の勤務先が辛いと感じているあなた、
他の園の状況を知る事で自分の立ち位置を知ることができます。
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毎月の月案・週案、今回はどういうものにしたら良いか毎回悩まれている保育士さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、この時期の年齢に合った月案と週案の文例について取り上げます。
是非参考にしてみてくださいね!
月のねらい
・情緒が安定し、意欲的に遊び、生活ができるよう信頼関係を深めていく。
(安心する声かけ、環境の変化による表情の変化に敏感になる)
ねらいへの配慮
・クラス替えや担任の変化など、環境の変化による不安をしっかり受けとめる。
少しでも安心して生活できるよう、ちょっとした様子の違いに気づいてあげられるように心がける。
気になることは声に出し合う。
明るく楽しい毎日を工夫する。
行事
・入園式
・身体測定
・誕生会
・避難訓練
活動内容
運 動 固結び、巧技台、大縄とび、縄とび
歌・音楽 「おはようクレヨン」「めだかの学校」「動物園へいこう」
遊 戯 リズム遊び(手拍子・全身リズム・4拍子・2拍子・符点など)
お話し他 「にじ色のさかな」「ふたりはともだち」
折り 紙 紙ひこうき
絵 画 絵の具(筆先遊び)、貼り絵
恩 物 童具
5領域の視点
対人・情緒
・環境の変化による不安があるか。
・担任に親しみがもてるか。
・困っている子に気づいているか。
・困っている子に働きかけているか。
・相手の表情を気にできるか。
生活・健康
・環境の変化が身体に影響していないか。
・よく遊べているか。
・よく食べているか。
・衣服をていねいにたためるか。
言葉・理解
・自分のロッカー等を覚えられたか。
・ことば遊びへの関心はどうか。
・春の自然を追求する意欲はどうか。
・五十音がわかっているか。
運動
・固結びができるか。
・たくさん歩けるか。
・剣道・柔軟体操の様子はどうか。
表現・感覚
・春の自然への関心はどうか。
・絵の具遊びのおもしろさを感じているか。
・絵の具遊びの発展性はあるか。
・リズミカルに4拍子・2拍子・符点など拍子がとれるか。
生活・遊びのねらい及び環境構成
〈情緒〉
○進級したことを喜び、安心して生活する。
・担任が笑顔で明るく受け入れていく。
・楽しい遊びの展開を工夫していく。
・ささいな不安にできるかぎり早く気づき、取り除く方法を見つけていく。
〈生活〉
○困っている子に気づき手助けしようとする。
・どんなことでもしっかり行っていることをほめていく。
・小さい子・新入園児か困っていることに気づき、助けてあげている姿を大いにほめていく。
・親切について相談しあう時間を設けてみる。
○脱いだ衣服を丁寧に畳む。
・風呂敷を使用していく。(はじめに方法をしっかり伝える)
・固結びなど難しい子は一緒に行い、方法を伝えていく。
・一生懸命やろうとする姿、上手にたためたときは大いにほめる。
〈遊び〉
○春の自然を感じながら全身を使って遊ぶ。
・園外保育にたくさん出かける。(公園など)
・虫や草花など子からの気づきを展開させていく
・図鑑等も見やすいところにおき、大人も一緒に調べていく。
○絵の具のおもしろさを知る。
・午後の自由遊びの中でたくさん取り入れる。
・筆の扱い、太い線、細い線、点など、扱いによるさまざまな表現を取り入れていく。
・桜の木と花びら描き、模様づくり、貼り絵構成など展開してみる。
・継続的に取り入れることで関心を広げる工夫をしていく。
○ことば遊びを楽しむ。
・名称カードを室内に貼る。
・ゲームとして取り入れていく。(俳句・なぞなぞ・反対ことば・伝言ゲーム等)
配慮事項
〈情緒〉
・クラス替えなど、環境の変化による不安に早めに気づき、一人ひとりに合わせて対応していく。
丁寧に声かけしてあげたほうが安心する子、あまり神経質にならず明るく遊びに誘いこむことで安心する子など、一人ひとりに合わせた対応を大切にする。
また、はりきりすぎる子にも周囲の状況に気づかせるようにしていく。
〈生活〉
・年長組になり喜ぶ姿が見られる。
意識のもち方を上手に導きながら、些細な事を褒めたり“ありがとう”という大人が助かる気持ちを素直に伝え、生活のなかで自然と人に親切にしていく喜びを感じとれるようにしていく。
相手の表情を見て「喜んでくれているかな?」「悲しい表情(自分でやりたかったのかな?)」など相手の気持ちを感じていくことを伝えていく。
・“できない”という気持ちから“めんどうくさい”という気持ちにつながらないように、難しそうな子にははじめはしっかり介助し、満足感を大切にしていく。
上手な子を発表してみたり、うまくできなかった子が上手になってきたこと、いつも上手な子など、ときおり話題にして、クラス全体の意識を高めていく。
・雑な子に対しては、原因と一人ひとりに必要な援助方法を考え、接していく。
〈遊び〉
・春の自然のなかから何を感じとってほしいか、目当てを決めていく。
・園外保育では実踏に出かけ、春の自然に子が関心を示しそうな場所などを調べておく。
子の感動を大切にし、大人も一緒に不思議そうにしたり喜びあうなどして、共感しあうことを大切にしていく。
あまり関心を示さない子には無理はしないが、周囲の状況を自然と知らせてみる。
一人ひとりの関心の示し方を見つけていく。
・子の関心に十分共感し、遊びの発見を楽しんでいく。
・絵の具遊びでは、大人が子と一緒に表現していくおもしろさに感動していく。
子からの表現方法も大切に取り上げ、みんなで楽しんでいく。
扱いが雑になり表現が楽しめない子には原因を考え、楽しんでいる子の喜びを伝えていく。
・文字への関心が高まるようゲームとして取り上げながらも、言葉の不思議に気づくよう、考えてみる。
関心の薄い子とは毎日会話をしてみる。
・文字への関心は個人差があることを忘れずに、一人ひとりに合わせた対応をしていく。
特に気になる子への配慮事項
・新入園児(A男・B子)
→ 生活の方法、約束事など知らないということを常に頭におき、見守ったり、伝えたりしていく。
他児たちにも一緒に仲間になったことを伝え、クラス全体で受け入れていく雰囲気をつくっていく。
好きな遊び、関心など声に出し合い、担任間で連携をとっていく。
・環境の変化で不安になりやすい子(C子・D男・E男)
→ 情緒を気にとめていく。
不安原因にできるだけ早く気づき、取り除いてあげられるようにする。
ときには、友達関係のなかで自然と安心していけるよう意図的に誘ってみたりする。
・困っている子、自分本意になりがちな子(F子・G男・H男)
→ まず、相手の表情を見る。
感じが伝わっていくよう一緒に声にしていく。
叱るのでなく、相手の様子を一緒に考えていく。