3歳前後になると出てくる「なんで?」「どうして?」の質問の言葉。
本当のことを答えた方が良いのか? でも本当の事を言って理解できるはずもない・・適当に答えた方が良いのか?それで本当に子どもの為になるのか?と大人は悩んでしまいます。
今回は子どもの「なんで?」「どうして?」の答え方について考えてみたいと思います。
そもそも「なんで?」「どうして?」とはどんな時期?
3歳前後から始まる「なんで?」「どうして?」。忙しい親や保育士にとっては、「どうしてもだよ!」「前からそう決まっているんだよ」と言いたくなってしまうこともしばしば。
だけど・・・この答え方?はたして良いの?と疑問を感じている方も少なくないはずです。
イヤイヤ期が終わった後に始まり、小学校低学年くらいまで続くなぜなぜ期。
実はこのなぜなぜ期は好奇心が最も旺盛で、かつ好奇心が最も伸びる時期でもあります。
この時期の子どもの心理は物事の原理を知りたいわけではなく、目的が知りたくて質問をしています。
ですので、周りにいる大人は
「どうしても!」「そうなってるの!」
という答え方ではなく、子どもの好奇心を伸ばす答え方をするということが、子どもの伸びしろをさらに伸ばしてあげることにつながります。
子どもの「なんで?」への答え方
子どもの好奇心を伸ばす答え方を例にしてみました。
「なんで保育園にいくの?」
× 「お父さん、お母さんがお仕事をしなくちゃいけないからだよ」
◯ 「みんなと楽しく遊ぶ為だよ」
「どうしてご飯を残しちゃいけないの?」
× 「ご飯を残したら目が見えなくなっちゃうよ」
◯ 「ご飯をたくさん残さず食べたらもっとかっこいい(かわいい)おにいさん(おねんさん)になれるよ」
こんなふうに、必ず“良い方向へ向かう”プラスの言葉がけで答えることが大切です。
「なんで?」の答え方で想像力と論理的思考が培われる
上に述べたのは、3歳前後のなぜなぜ期でも比較的小さな子どもへの答え方でしたが、ある程度大きくなり理解力がついてくる場合、「なんで?」への答え方で想像力が広がったり、論理的思考が培われたりすることがわかっています。
想像力と論理的思考が培われる答え方
想像力が培われる答え方:ファンタジーで返答する
例:「お空にはどうして雲があるの?」
ファンタジーな答え方:「雲は天使のおうちなんだよ。雲の上にはたくさんの天使が暮らしているんだよ」
論理的思考が培われる答え方:きちんと調べて正確な答えで返答する
例:「お空にはどうして雲があるの?」
論理的思考が培われる答え方:「地上の水蒸気が上ると雲のなるんだよ」
このようなそれぞれの答え方があります。
ある程度理解力が出てきたら、どのように育てたいかで返答するのも一つですね。
忙しくて子どもの会話の相手ができない時に効く必殺技!
子どもの「なんで?」にできるだけ答えてあげたいですが、保育士も他の仕事に追われて子どもの会話の相手ができない時があります。そんな時に役立つのが“オウム返し”です。
子: 「カエルってどうして緑色なの?」
大人:「どうして緑色だと思う?」
子: 「う~ん、草の中に隠れているから緑になっちゃうんじゃない?」
大人:「そうかもしれないね。いつも草の中にいるもんね~!」
と答えると子どもは満足げに帰っていくものです。ぜひすぐに相手ができない場合に試してみて下さいね!
まとめ
いかがでしたか? 「なんで?」「どうして?」の答え方で子どもの創造力や論理的思考を育てていけるなんて、とても面白く楽しいですよね。
また、成長に合わせた子どもの質問もとても楽しいものがあります。時には大人も楽しい答えを準備してみたりして、子どもとの会話を楽しんでみてはいかがでしょうか?