最近実践している園も多い「異年齢保育」。日本では最近良く聞く言葉にもなってきました。
異年齢保育の魅力ややりがい、また注意点や課題などについてまとめてみました。
そもそも異年齢保育とは
日本では同じ年齢の子どもを同じクラスとして保育をするのが一般的ですが、異年齢保育とは異なる年齢の子ども達をクラス分けなどして保育することを言います。
混合保育や縦割り保育などとも言われます。
異年齢保育の魅力
●違う年齢の子どもとふれ合うことで普段見られない姿をみられる
異年齢保育を行うと特に年長がリーダーぶりを発揮します。
小さい子の面倒をみてくれたりケンカの仲裁が入ったりするなど、保育士の役割を果たしてくれたります。
保育士が仲裁するよりも年長が仲裁することでケンカが治まりやすい事もあり、良い効果を発揮することもあります。
●社会性が育つ
社会では様々な年齢の人と関わります。
それを異年齢保育をすることで体感することができます。
年下や年上の子どもと触れ合うことで、人との“違い”を体験することができます。
年下の子どもは年上の子を見て学ぶようになります。
年上の子を見て、いつもできないことにも挑戦したり、思いやりを持ち人と接するようになります。
年上の子どもは小さい子をかわいがったり、思いやりを持って接したり、普段は見られないリーダー性を発揮したりします。
いつも同じ年齢の子ども同士ではみられない姿が見られます。
異年齢保育の注意点
●安全に注意する
様々な年齢の子が混ざり合って保育をする為、安全に気をつかう事が大切です。
年少と年長では走る早さや力も違う為、思わぬケガにつながることがあります。
●かかわりを持てるように保育士が働きかける
年少児が楽しいことと、年長が楽しいと思うことが違います。
年齢によっては、遊びの内容がつまらないと感じてしまい異年齢保育にならないこともあります。
すべての園児が交流できるような遊びの内容や言葉がけを保育士が働きかけることが大切です。
異年齢保育の遊び
異年齢保育で課題になるのが“遊びの内容”です。
ある年齢では楽しめてもある年齢ではつまらないといったことがよくあります。
全ての年齢がかかわりがもてるよう保育士の働きかけや遊びの内容の計画が大切になります。
■椅子とりゲーム
- 年長児が椅子の代わりになり円になる
- 音楽を流し、年少児が椅子とりゲームをする
- 音楽が止まったら、年少児が年長児の椅子に座る。年長児は年少児を抱っこする
- 最後に残った年少児が勝ちとなる
■しっぽとりゲーム
子どものおしりにしっぽをつけて取り合うゲーム。
異年齢がペアになりゲームを行う。
↓
年下の子にしっぽをつける。
↓
年上の子は年下の子のしっぽがとられないようにしながら、相手のしっぽを取る。
最後に一番多くしっぽをとったペアが勝ち!
■じゃんけん列車
ペアになり列車になった子ども達が、じゃんけんをして自分の列車を長くしていくゲーム。
最後に一番長くなった列車が勝ち!
異年齢がペアになってゲームを行うことがポイント
まとめ
いかがでしたか? 普段はみられない姿がみられる異年齢保育。
社会性を身に着けられる点でもとても魅力のある保育です。
安全性の確保や環境設定の見直しも行う必要がありますが、やってみる価値のある保育ですね。
保育の方法は様々です。
保育の方法を変えるだけで子どもの新しい一面を引き出すことができます。
多様性や個性が重要視させる社会。一人一人の個性や魅力を広げられる保育士になってくださいね。