子どもが「嫌い!」という原因は?
「先生嫌い!」「先生いらない!」
こんなことを言われた日にはショックで立ち直れない!という保育士も少なくありません。
こんなに優しくいつもそばにいるのにどうしてそんなことをいうの?と悩んでしまいますよね。
今回は年齢別に考えられる理由をまとめてみました。
年齢別 まとめ
2歳
2歳と言えば自我が芽生えてくる時期。1歳から比べると言葉も増え、できることも増えてきます。
自我の芽生えと共に「自分でやりたい!」「自分の!」という主張もでてくる時期です。
こんな時に子どもがやりたかったが何等かの理由でできなかった。
自分が使いたいおもちゃが使えなかった、やりたいことができない自分、子どものイライラが積り、イヤイヤが行動に出る場合もあります。
そんな時に、近くにいた先生・たまたまいた先生に対して「嫌い!」という言葉を発してしまうことがあります。
2歳児が「嫌い!」と言ってしまう理由
・イヤイヤ期のイライラが「嫌い!」という言葉に表れる
・自分の気持ちをわかってもらえない
・甘えたい
3歳
3歳児はものごとの理解力や人とのコミュニケーション能力が上達し社会性なども育つ時期です。
イヤイヤ期が落ちついてくる時期ですが、発達には差があったり4歳児に向けての反抗期も入ってくる頃です。
また、イヤイヤ期にさらに拍車がかかるといったこともあります。
感情が豊かになる時期でもあるので、悲しい事がありその気持ちをどこにぶつけて良いかわからないと言った場合に「嫌い」という言葉に出ることもあります。
言葉の発達が少しゆっくり目な子どもは、「なんで?」「どうして?」という疑問に対して納得できない答えが返ってきた場合に出てくることもあります。
もやもやした気持ちや大人への疑問が生まれ、「嫌い」という言葉の表現になる場合もあります。
3歳児が「嫌い!」と言ってしまう理由
・言葉の発達がゆっくり目でうまく伝えられない
・感情をどこにぶつけて良いかわからない時
4歳
4歳児になる身体の成長も著しくできることがぐんと増える時期です。
心の面でも他人と自分の区別がしっかりできてきて差を感じることもあるでしょう。
ものわかりが良くなる半面で自分の感情をコントロールできずに反抗期という形で出てしまうものこのころです。
4歳児が「嫌い!」と言ってしまう理由
・自分の感情がコントロールできない
・友達とのケンカが増える
・不安や戸惑いを感じやすい
子どものその時の気持ちを理解しよう
子どもの気持ちを受け止める
子どもが「嫌い!」という理由は何も本当に先生が嫌いになったわけではありません。
「嫌い!」というその裏には理由があります。
その理由を察したり、話を聞いたりして気持ちを受け止めてあげることが必要です。
時には提案してみる
子どもがしたいことが子どもの力や知恵ではできない時、子どもができるように保育士がちょっとした提案をしてみしょう。
そうすることで達成感が生まれ、達成することで自分に自信をつけることもできます。
子どもの自主性を応援する
子どもの話を聞いた傾聴できたならば、子どもがやりたいこと、したいことを応援します。
たとえ失敗したとしても、否定せず何度でも応援することが大切です。
子どもは外へ出ても暖かい帰る場所があるだけでまた再び外へ出て行くことができます。
子どもと信頼関係の作り方
子どもとより深く信頼関係を築くためのポイントをまとめてみました。
子どもの話を聞く
話ができる子どもであれば子どもの話を聞く、話ができない子どもであれば環境を理解し代弁することが大切です。
子どもだけでなく、人は話を聞いてもらったことで、自分を受け入れてもらったという気持ちになります。
話を途中で折ったり、話の内容を否定したりせずに最後まで聞くことが大切です。
約束を守る
忙しい保育士にありがちな「あとでね」。
保育士がその場しのぎに言ったつもりでも、この「あとでね」を信じて子どもはいつまでも待っていることがあります。
2歳ごろから記憶の発達は著しく数時間、何日か前の出来事でも覚えていることがあります。
大人だけでなく子どもも一人の人として、具体的な数字や時間を目安に約束をしっかりまもれるように心がけましょう。
どうしてもできない時にはきちんと理由を話し、誠意ある対応を心掛けましょう。
「試し行動」の可能性も。どんな自分も受け入れるという態度を示す
「嫌い!」という言葉が何度も繰り返される場合には、
イヤイヤをしているこんな自分でも受け入れてくれるかどうか
と「試し行動を」行っているかもしれません。
そんな「試し行動」には放置や無視をせずに何度もきちんと対応し、受け入れているという態度を示しましょう。
まとめ
いかがでしたか?「嫌い!」と言われることは本当に悲しくショックなことですよね。
でもその言葉には必ず理由があります。
「嫌い」という言葉の表面だけをとらえるのではなくその言葉が出た理由を察し、対応する事で、子どもとの信頼関係も以前より強くなるに違いありません。
保育士にとっての厳しい壁も保育士としての自分のスキルを高めてくれる出来事の一つです。
子どもを信じて、愛情を与え続ける事で自己肯定感のある誠実な人を作ることになります。