保育園には様々な子どもがいるように、保護者も様々です。
忘れ物が多かったり、どこか元気がない様子の保護者であったり、今回は保護者自信に障害や病気を持ち配慮が必要な際の対応について考えていきたいと思います。
うつ病や精神疾患についてと対応
最近では忙しさに追われ、ストレスを抱え精神を病んでしまう方もたくさんいます。
心の病には例えばうつ病やパニック障害、統合失調症などを抱えている方も少なくありません。
心の病は医療機関に受診することさえハードルがあり、一人で抱え込んでしまったり、家族以外に言いだせない場合も多くあります。
対応する場合には「もしかしてそうかもしれない」と考え、決めつけず対応は慎重に十分注意して対応することが大切です。
うつ病
うつ病は人それぞれ症状が違いますが、ストレスによって脳のエネルギーが枯渇してしまうことで引き起こされる病気です。
■うつ病の症状
・食欲不振 ・寝不足 ・朝起きられないなど
このような症状が出ることが生活へ支障が出て、保育園を休みがちになったり遅刻が多くなってしまうなど子どもが保育園を休みがちになってしまいます。
■うつ病の保護者への対応
・まずは傾聴(話を聞く)を心掛ける。
・励まさず受け止める
・すぐに決断が必要なことなど心理的負担をさせることを極力さける
パニック障害
ストレスから脳機能のバランスが低下し激しい動機や発汗、めまいなどが起こる病気です。
パニック障害は逃げ場のない場所で発作が起こりやすく、その為、大勢の人が集まる場所や過去に発作を起こした経験のある場所を避ける傾向があります。
広場恐怖(外出恐怖)と言われる行動をとるようになる為、人前に出るのを怖がり社会生活を維持できなくなる傾向にあります。子育てについては
・保護者があまり外遊びをさせない
・保護者会など集まりなどに出席しない
・外に出ない
など、コミュニケーションが必要な場所での行動を避ける傾向があります。
■パニック障害の保護者の対応
・保護者会などは無理強いしない。
・保護者会などに出席した場合は窓側や入り口側の席へ誘導する。
・傾聴(話を聞く事)を心掛ける
統合失調症
何らかの原因により精神機能のバランスが崩れ、思考・行動・感情をひとつにまとめる(統合する)能力が長期間にわたり低下してしまう病気です。
幻覚や自分の考えをまとめられず混乱していまったり、被害妄想の症状などがあります。
■統合失調症の保護者の対応
・傾聴(話を聞く)をする
・否定をしない
発達障害についてと対応
発達障害という名前自体の認知度が高くなっていますが、近年まではそうした診断を受ける機会もなかなかなかったのが現状です。
発達障害は生まれつきの脳機能の障害の為に日常生活や社会生活に困難を抱えている状態を指します。
発達障害の種類
ADHD
注意力が散漫なにる「注意欠陥」、落ち着きがない「多動性」考えずに行動してしまう「衝動性」などから構成されています。
例
・相手の事を考える前に思ったことを口に出してしまう
・目的のない身体の動きをしてしまう
・忘れ物や紛失が多い
このようなことから対人関係で困難を抱えるケースが多いことも特徴です。
■ADHDの保護者の対応
・その場でメモをとってもらう
・携帯のリマインダー昨日を使ってもらう
アスペルガー症候群
相手の話を理解できなかったり、自分ばかりが一方的に話す。
イレギュラーな出来事を予測できずパニックに陥るようなことから、対人関係を上手に築けないと障害を指す。
事例:保護者会などの集まりで自分の作業が終わるとすぐに帰ってしまう
■アスペルガー症候群の保護者の対応
「この作業を終わった後はこちらの作業をお願いできますか」など、その場でどのように行動するべきか具体的に伝えてみるのが良いです。
学習障害
基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、計算するまたは推論する能力のうち特的のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を示すこと。
事例:送り迎えなどで話すことでコミュニケーションがとれるが、おたよりをきちんと読んでいない気がする。
■学習障害の保護者の対応
・聞く・話す・計算するなどの中で、保護者とコミュニケーションをとりやすい方法でコミュニケーションをとる。
まとめ
いかがでしたか? 発達障害の認知度やストレスからの心の病気を持っている方は少なくありません。
私とコミュニケーションとりたくないのかな?と思う事があったとしても、もしかしたらそれは、障害や病気を持っているという理由からの困難さかもしれません。
一つ一つの行動にはその裏には理由があるということを保育士は理解しなければなりません。
また、そういった困難な中にいる保護者でも子育てすることを選び、出産を選んでいます。
その前向きな選択をした保護者を身近にいる保育士として精一杯サポートしましょう。